

今回はその疑問に答えていきましょう。
私はこれまで、4店舗の新店の立ち上げにも携わりました。
疑問と悩みの解消にお手伝いできると思います。
内容に入る前に、少しだけ私の自己紹介を…

・着物の営業・販売17年
・着物の店舗運営(店長歴)11年
・現在は独立して、着物の制作にたずさわっています
この記事はこんな人に参考になります。
②これまでに着物の販売の経験がない人
③具体的な仕事内容が知りたい人

そんな面接者からでる【不安】の中で、多いものを以下に並べます。
B)週休2日か、土日の出勤はあるか
C)電話での勧誘はあるのか
D)着物を買わないといけないか
E)人間関係に困らないか
F)着付ができないといけないのか
これらの【不安】にお答えしていく形で記事をすすめていきます。

日本各地のショッピングセンターにお店がある会社なのですが、今回の記事はその視点(店舗型着物販売)での解説になります。
着物の販売員の求人【よくある不安を解消】


A)ノルマはないけど目標はあります【言葉の違いを明確に】

『ノルマ』
このことを考えるには、言葉の意味を整理しないといけません。
給料の事を言っているのであれば、これは『求人広告』や『募集要項』を見ればわかります。
『歩合』という記載があればその通りですし、固定給とされていた場合、成果に応じて給料が少なくなることはありません。
成果に対して賞与という形で、インセンティブが発生するところもありますが、これも募集要項に記載されているはずです。
営業は成果を求められるものです
販売・営業はやはりその成果を求められます。

個別の目標達成の為の指導がありますし、改善を求められたりするものです。
これを『やりがい』としてとらえるか、『ノルマ』としてとらえるか、分かれるところです。
そのことがまったく嫌だと言う人は、『営業・販売』の仕事を選ぶべきではないかもしれません。
負けず嫌いで、成果に対するストレスに客観的な対応できる人
B)着物屋の休日事情

着物は個人のお客様への商売が主になるので、基本的にシフト体制の仕事になります。
店舗の場合は、その営業時間に合わせる形になるでしょう。
なので、基本的に『土日も出勤』になるはずです。
そして着物屋は『催事』と呼ばれる売り出しのイベントを定期的に開催します。
この時は基本的には全員が出勤になります。
未来の着物屋さんにおいては、この『催事』が無くなる可能性もありますが、現状はそこでの収益に頼っているんですね。
なので、休日は不定期になるのですが、法定休日は今の時代はきっちりとれます。

だからと言ってなんでもありではありません。
どんな職場や会社でも同じですが。
出勤にある程度、都合がつく人は当然ですが重宝されます。
逆に時間の自由があり頑張る人は、どんな年代でも活躍できるのが着物の業界です。
実際75歳でも元気に活躍している人もいます。
C)電話での勧誘【集客方法としての電話】

電話での営業はあります。
この動員手法は着物屋の定番です。
営業の基本は集客なので、『顧客名簿に対して電話でアポイントを取る』というのは日常茶飯事です。
大量の名簿を準備して、電話を一日中することもあります。
電話勧誘の限界【無くなりつつあるテレアポ】

営業の電話ってイメージが悪いですし、そもそも電話に出る人が少なくなっています。
なので電話勧誘は減っていく動員手法であると思います。
ただ、顧客との連絡の為の手段として、電話をすることはあると思います。
営業において『集客』は重要な仕事です。
形は変わることはあっても、その仕事が自体が無くなることはないんですね。
電話をすることを嫌う人は多いです。
この作業を『機械的』に淡々とできる人が向いている人です。
D)着物を買わないといけないのか【そもそも着物で働くの?】

特に指定が無ければどちらでもいいのですが、着物は着てるほうがお客様目線で見て安心感があります。
着物を販売するには、着物を着ていたほうがそりゃいいですよね。

強制的に自社の着物の販売をしてくる会社は、ちょっと危険だと思います。
こういうことをいわゆる『自爆営業』といったりします。
最近はこの『イメージの悪さというリスク』を避けるために、明確な社員販売の規定を設けるところも、増えてきているように感じます。
ヘンな話ですが、従業員が自分の会社の着物を買いにくくなってるんですね。
務められる会社にもよりますが、制服を支給するところもあります。
なので基本的には、仕事をする格好はそれになります。
着物を着るのが好きで、仕事で着物を着たい人
E)着物屋さんの人間関係

営業をする人は、一概には言えませんがクセのある人が多いです。
営業は個人の成果が見えやすい仕事です。
負けん気の強い人が集まるのは、当たり前なのかもしれません。
営業パーソンは馴れ合いを求めていませんし、自分の事で手一杯なのかもしれません
そして働いている年齢層の幅も広いので、さまざまな人生哲学を持った人が集まります。

ただ、従業員同士のリレーションシップは必要です。
お客様のおもてなしをする場合、全員協力は必要不可欠だからです。
職場の人間関係を気にする前に、職場のリレーションシップというチームワークを気にする人が、着物の営業の現場では求められているんです。
リレーションシップを前提とした上で、人間関係では割り切れる人が営業の世界では重宝されます。
なぜなら、『他責』という人の文句を言っている人が多い業界でもあるからです。
F)着付けが出来ないといけないのか(着物のスキルって必要か)


『知識やスキル』があるに越したことはないです。
しかし『知識やスキル』に頼って、いわゆる頭でっかちになっている人は、お客様の支持を受けにくい傾向にあります。
着付スキル(※心配しなくてもできるようになります)
着物屋さんで働いていたら、着付のスキルはどのみち磨かれてきます。
なので、最初の段階でそのスキルを持っている必要はありません。

なぜならそれは、お客様に伝えなければいけない感覚だからです。
働きながら着付を覚えて、その苦労話をエピソードとしてお客様に伝えること、それはお客様にとって安心感になりますからね。
着物の知識(※心配しないでもつきますし、着物の世界は奥が深すぎます)
これだけははっきり言っておきます。
着物の専門用語は、一般のお客様にはほとんどわかりません。
着物の世界に入ってくる人は、年齢が上がるほど知識をつけたがる傾向にあります。
対応するのを重要視するからなんですね。
『対応』は『営業』とは違います。
新しく着物を始めたい方は、知識を求めているのではありません。
『機会』を求めているのです。
着物の知識は必要ですが、働いていたら勝手についてきます。
ただ、知識でお客様に対応しようと思う事は間違っているんですね。
スキルという鎧を装備しようとするのではなく、好奇心をもって知りたいと思う人が重宝されます
着物の販売員の求人【具体的仕事内容】

最後に着物営業の具体的な仕事を簡潔にまとめます。
実際に仕事をしていくと、以下のことをその時の状況にあわせて、行動していくことになります。
動員
販売
管理
名簿の獲得
営業は名簿が無ければ始まりません。
なので、働き始めは自分の名簿を獲得することが一番の仕事となります。
獲得方法は
②外回りで取る
③すでにある名簿を引き継ぐ
こんなところですが、これは会社や店舗の方針でどの手法を取るのかが変わります。
動員
そして、その名簿に対して集客することが重要な仕事です。
行動としては簡単です。
『呼ぶ』ということです。
ただ、結果を出すのは難しいですよね。
売上をつくる『催事』に動員することもありますし、アフターフォローの為のサービスに動員することもあります。

販売でもそうですが、できる営業パーソンは『理由』を明確につけることと、『演出』をすることが上手な人が多いです。
販売
着物を売るという行為は、魔法みたいな技であると思います。
この項目は、一言では説明できません。
着物屋さんで働いて、一人で着物の販売をするなんてことは当分ありません。
サポートが絶対にあるはずです。
そして見て学ぶ、これが重要になります。
管理
名簿を獲得してお客様ができてきたら、それを管理していくことも重要な仕事です。

着物は販売して終了ではありません。
当然、仕立てをしてご納品するというのも約束ですし、それ以外の『お客様からでる問題』を解決するという約束もあります。
それらをきっちり管理して、誠実に実行していくマメな人が着物の営業に最も向いている人です。
最後に
私はこの業界で17年のキャリアがあります。

そして何よりも、着物の営業を通じて知り合う『人』との物語は時として、自分の人生をも変えるんですよね。
着物の求人をみて悩んでいるあなた。
いつか『現場』で一緒に働ける日を楽しみにしています。
では、よき『きもの』ライフを(^^)
着物には興味があるので働いてみたいんですけど、どんな仕事をするのか想像がつかないんです。