営業をしていると、販売に携わることもあるんですよね。
営業と販売ってどういう違いがあるんですか?

まずはこの結論を指し示します。
営業=モノを売るための準備
この結論をもとに、営業と販売の違いをお話ししていきたいと思います。
内容に入る前に、少しだけ私の自己紹介を…

・着物の営業・販売17年
・着物の店舗運営11年(店長歴)
・現在は独立・起業し、着物の制作にたずさわっています
販売は、目の前のお客様に対して、モノを売ることですね。
営業は、『販売』に至るための、ありとあらゆる準備(課程)です。
その準備とは大きく3つに分かれます。
②顧客を育成するという準備(育成)
③顧客を定着させるという準備(ファン化)
営業と販売はつながってはいますが、その行動はまったく違うんです。
詳しくみていきましょう。
この記事を読むことで、『営業』と『販売』のするべき行動がわかり、それぞれの効率を上げることができます。
読み進めてみて下さい。
目次
営業と販売の違い【販売をするのに重要な事とは】

販売は、モノを売る行為そのものです。
お客様はそのモノに対して『ニーズ』か『ウォンツ』があります。
→〇〇が無いと問題を解決できない・必要。
『ウォンツ』=手段
→◆◆になりたいから、〇〇が欲しい・憧れ。
ニーズもウォンツもない状態では、基本的に人はモノを買いません。
ただ、この『ニーズ』と『ウォンツ』は、『顕在化している状態』と『潜在的にある状態』の2種類あります。
この顕在化しているニーズとウォンツに対して、購入を決意させる為の行動が販売です。
販売は『エンターテイメント』
販売はエンタメ(=演出)です。
それは、ニーズでもウォンツでも同じなんですよね。
例えば、遊園地
遊園地は、まず入るのにお金がかかりますが、それだけでは終わりません。
『遊園地を楽しみたいと思っている人』に対して、遊園地サイドはありとあらゆる販売を仕掛けてきます。
アトラクション(有料の場合は特に)なんかもそうですよね。
どんな楽しみがあるかを演出しますし、宣伝して人を惹きつけます。
グッズ販売なんかもそうですよね。
『遊園地に来た』という思い出という付加価値をつけて、色んなモノを販売しています。
例えば、スーパー
日々のお買い物は、全ての人にとって重要な事です。
お食事は、用意しなければならないものなのですよね。
スーパーは『冬の味覚〇〇』とか、『今日の特売はコレ』とか銘打って、販売を仕掛けてきますよね。
それをうけてお客様は、「今日はお鍋にしようかな」と決めたりします。
こういう日々の『ニーズ』に対しても、ただ売るだけではなくて、演出(エンターテイメント)をいれての販売はごく普通に見られますよね。
営業と販売の違い【営業を詳しく考えてみる】

営業は、『販売』を行う為の準備です。
ニーズとウォンツを引き出すのも、営業の仕事でもあります。
顧客の創造
まずは、顧客を創るというのが営業の大きな仕事になります。
これには、色んな営業活動があります。
色んな所に電話をかけて勧誘していくという『営業』もありますし、飛び込みで企業や個人にアタックするという『営業』もあります。
チラシを打って、告知するのも『営業』です。
今では、SNSを使って広く告知をするのも『営業』なんですよね。
必ず押さえないといけないことは『数の多さ』です。
これが、創造の成否をわけます。
創造は淡々と
とにもかくにも、顧客がいないとすべての経済活動は始まらないので、この『創造』はとても重要な事なんですよね。
ただ、この数を追う営業は『当たるも八卦当たらぬも八卦』の仕事なんです。
神経を使ってやらないといけない営業なのですが、感情が入り過ぎるのもよくないんでよね。
この創造という仕事は『淡々と広く行う』というのがポイントなんですよね。
顧客の育成
『育成』はこの創造で得た顧客を、定着させること(=リピートさせること)です。
その、商品やサービスを1回しか利用してもらえないのであれば、営業は失敗です。
淡々とやっていた創造からは少し離れて、お客様ごとの対応が重要になります。
育成の重要ポイントは『経験』
お客様が、リピートするためには『経験』が必要なんです。
『楽しかった経験』『役に立った経験』『新しいことを知れた経験』と色々ありますが、こういう経験を通すことで、もう一度その商品・サービスを求めてくれるようになります。
なので自分の商品・サービスの強みを理解して、活用していかなければなりません。
これを演出して、訴求していくのが営業という仕事なんですよね。
顧客のファン化
定着してきたお客様に、「もうこれなしではダメ」という状態にするのが、ファン化という営業の仕事です。
育成の結果、ファン化していくのでその線引きは難しいですが、ファン化したお客様は逆に『貢献』してくれるようになります。
お客様が、その商品やサービスを広めてくれるという状態ですよね。
わかりやすいのが、アイドルのファンです。
あの人たちは、そのアイドルが好きという状態を通り越して、自分の手でそのアイドルを育てていきたいと思っていますからね。
ファン化の要素とは
ファン化するというのは一概には言えないことなんですよね。
キーワードを上げるとしたら『感動』『貢献』『安心感』『長い関係性』『コミュニティー』と言ったところです。
これには、より一人一人のお客様の『個性』を見極めていく必要があるんですよね。
難しいんですが、これができる営業は『最強』と言って過言ありません。
まとめ
というわけで、営業と販売の違いをお話ししてきました。
これを知っておくと、全ての経済活動はやりやすくなるはずです。
行動の違いを明確にすることで、計画的に物事を進めることができるからですよね。
是非、皆さんの仕事にも役立ててみてください。
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