着物のレンタルのメリットを考える【デメリットとの比較】

着物のレンタル
着物好きマダム
着物をレンタルするメリットってどういうものがあるのかしら?
逆にデメリットも知った上で検討したいわね。
さとし
レンタルのメリットとデメリット、気になるところですよね。
この記事では、成人式に着る『振袖のレンタル』、結婚式に着る『留袖のレンタル』の2点についてのメリットとデメリットを考えていきます。
それらのレンタルを考えている時の参考になるはずです。

内容に入る前に、少しだけ私の自己紹介を…

さとし
私、さとし
・着物の営業・販売17年
・着物の店舗運営(店長歴)11年
・現在は独立し、着物の制作にたずさわっています

まずは前提として、全てのレンタルに共通するメリット・デメリットです。

☆メリット☆
・保管をする必要がない
・価格が安い(購入と比較して)
▼デメリット▼
・サイズが限定的にしか選べない
・気持ちの問題(誰かが着たものを着る)

これを前提に、『振袖』『留袖』『七五三の着物』のレンタルについてのメリットとデメリットを深掘りしていきましょう。

【振袖編】着物のレンタルのメリットを考える

【振袖編】着物のレンタルのメリットを考える
さとし
まずは振袖に絞った、レンタルのメリットとデメリットです。
☆メリット☆
・着る機会を考えた時にレンタルがお得(※要補足)
・振袖のレンタルは非常に数が豊富
▼デメリット▼
・姉妹が多い場合、レンタルはお得ではないかもしれない
・最近はママ振(母親及び親族の振袖)に押され気味

振袖のレンタルは、和装のレンタル業界の王道になりますので、各業者がありとあらゆるデメリットを消すための企業努力をしていますし、お客様の要望に応える活動もされています。

レンタル業者は部分レンタルもしてくれます

着物好きマダム
自分が着た振袖を娘に着てもらいたいんだけど、小物なんかを変えたいのよね。

そういった要望に答えて、振袖のレンタルを扱う業者は部分的なレンタルにも力を入れています。

振袖本体を活かして、帯やコーディネート小物などをレンタルする、その逆の振袖だけをレンタルするということもできます。

着物好きマダム
それは便利ね。

振袖を着る機会を考える

さとし
振袖のレンタルは『成人式』を中心に構成されています。
実際にその時期は振袖を着る機会が多いんですよね。
・成人式の前撮り(後撮りもある)で振袖を着る
・成人式で振袖を着る
・その後の学校の卒業式などで振袖(袴と合わせることもある)を着る

以上のような状況に合わせて、振袖はそこまでの着る機会をパックにしてレンタルしてくれるサービスもあります。

着物好きマダム
事前にそこまでの計画を立てて、振袖のレンタルをするのがいいってことでもあるのね。

振袖の着る機会の色々

さとし
振袖は成人式の衣装というとらわれ方がメインになってはいますが、本来は『未婚の女性の第一礼装』になります。
・親族を含めた結婚式
・お見合いや結納
・パーティーなどの席

こういった席で振袖を着ることもできます。

さすがのレンタルも、いつ訪れるかわからない振袖の着用機会もでレンタルを引っ張ってはくれません。

とは言いましたが、もしかしたらそういうサービスまで考えている業者もあるかもしれませんね。

最近は、女性の晩婚化が言われていますので、振袖を着用する機会は長いとも言うこともできるんですよね。

【留袖編】着物のレンタルのメリットを考える

【留袖編】着物のレンタルのメリットを考える
さとし
続いては留袖に絞った、レンタルのメリットとデメリットです。
☆メリット☆
・留袖のレンタルは非常に安い
・式場で着て脱いで帰るので便利
▼デメリット▼
・子供の数が多いと、レンタルはお得ではないかもしれない
・最近は結婚式に留袖を着ない人も増えている
・留袖には家紋があり、レンタルだと自分の家の家紋ではない
・毎回レンタルしてると柄が変化で、レンタルしていることがわかる

若干デメリットの方が多い留袖のレンタルですが、それを凌駕するくらいの着る機会の少なさ(結婚式でしか着ないし母親しか着ないのが多い)で、レンタルが完全に主流なのが留袖になります。

家紋のこと

着物好きマダム
でも、家紋が違うっていうのは気になるわよね…

レンタルの留袖には『五三の桐』という紋が入っていることが多いです。

この紋は通紋と呼ばれ、圧倒的に数が多いので誰でも使えるとされている家紋になります。

さとし
とはいえ、家紋なので気になる人は気になるし、これでいいやと思う人もいると思います。
そのあたりを考えながら、レンタルを利用するかしないかを決めるの大事なんですよね。

低くなる留袖の着用率

さとし
留袖の用途は『既婚の女性の第一礼装』になります。

なので、既婚の女性が誰かの結婚式に参列する時には、全員が留袖を着ていくものでそうしている時代もありました。

着物好き女子
そうなんだ。
でも今はそんなことないわよね。

全体的に黒になるのが、今の結婚式や披露宴のイメージには合わないことなどを理由に留袖は母親だけが着るものになりつつありますし、その母親も留袖を着ないという選択肢を選ぶ人が多くなってきているんです。

さとし
結婚式は先方のこともあるので、その辺りも考慮して留袖をレンタルするのかどうか、着るのかどうかも考える必要があるんですよね。

まとめ

ということで、振袖と留袖のレンタルのメリット・デメリットをお話ししてきました。

レンタルサービスはこれからもどんどん伸びていきますし、それが着物に触れるきっかけともなります。

さとし
今回はフォーマルの着物のレンタルの話をしました。
こういった場合は家族の思いや意向も重要になります。
みんなが納得する形を選ぶ上でも、レンタルのメリットとデメリットを抑えておくのは重要なことなんですよね。

この記事はそういう風に役に立てば嬉しいと思っています。

では、よき『きもの』ライフを(^^)y