両家顔合わせで着る着物の種類【母と娘の両方を解説】

着物の悩み
●結婚前の両家顔合わせの時の着物って何を着たらいいの?
●両家顔合わせの場面で、振袖を着たいんだけど…
●母親は訪問着を着るべきなのかしら?

結婚(婚約)が決まり両家が顔合わせをする、そんな時の『装い』って悩むものです。

さとし
両家の顔合わせの席は『結納』と違い、正式な場面ではありません
なのでシーンに合わせて自由に選べばいいのですが、自由と言われると対処に困るものです。
この記事は、そんな時に困らない『基準』を指し示す試みになります。

 

内容に入る前に、少しだけ私の自己紹介を…

さとし
私、さとし。
・着物の営業・販売を18年しています
・着物の店舗運営(店長歴)11年
・現在は着物の制作にたずさわっています。

 

この記事では、下記の内容で話を進めます。

・まずは最初に確認すること【意向・場所】
・両家顔合わせで『娘』が着る着物の種類【定番・無難・気軽】
・両家顔合わせで『母親』が着る着物の種類【定番・上品】

この記事を読むことで、両家顔合わせにおける母娘の着物の指針を知ることができます。

これで迷いなく『両家顔合わせ』の席に臨めることでしょう。

 

さとし
冒頭でも言いましたが、『顔合わせ』と『結納』は意味合いが違います。
結納での着物の選び方は下記のリンクを参考にして下さい。

両家顔合わせで着る着物の種類【前提】

両家顔合わせで着る着物【前提】

まずは着物を選ぶ際の『前提』となる事項を確認していきます。

すなわち『意向』『季節』の話です。

両家の『意向』を確認して着物を選ぼう

さとし
なんといっても大事なことは、両家の意向を揃えることです。
着物好きマダム
相手があることだものね。
さとし
最悪なのは一方がフォーマルで、一方がカジュアルになってしまうパターンですよね。
まずはこれだけは避けるために、意向を確認しておきましょう。

 

具体的な『確認しておきたい項目』☆

●娘の場合→相手の男性が着物を着ることはほとんどありませんが、スーツくらいを着てくれないと着物とは不釣り合いになります。
●母の場合→相手の母親が着物でなくても構いませんが、同様に『フォーマル感』だけは確認しておいた方がいいでしょう。

着物を着る場合は『季節』を考えよう

さとし
およそフォーマル用途の着物は『袷(あわせ)』で仕立てられています。

つまり『夏は着物だと暑い』ということです。

着物好きマダム
これって結構重要なのよね。

 

さとし
着物の着付を現地でして、そこで着替えて帰るかもしれませんが、いずれにしろ顔合わせを『快適に行う』ことは考えておいた方がいいでしょう。

両家顔合わせで着る着物の種類【娘編】

両家顔合わせで着る着物の種類【娘編】

続いては、両家顔合わせで娘が着る着物の種類を考えていきましょう。

定番・豪華な『振袖』を着る

振袖は『未婚の女性の第一礼装』になります。

さとし
つまり、結婚後は着る機会が無くなる着物なんですよね。

このため、こういった顔合わせや結納の席では振袖はよく選ばれます。

 

着物好き女子
でも、振袖って第一礼装なんですよね?
一人だけ格が上がりすぎないですか?
さとし
確かに両家顔合わせという場面は、身内だけのインフォーマルな席で、振袖の格式には合わないという声もあります。

とはいえ、華やかで思い出深い婚礼のイベントです。

最も華やかな着物である振袖で、その場を彩ってみていいんですよね。

着物好きマダム
まあ、身内だけだし、誰も格式とかうるさく言わないのかもしれないわね。

無難・華やかめの『訪問着』で場面を彩る

訪問着は略礼装着になります。

場面を考えるなら、最も適した着物と言えるでしょう。

 

着物好き女子
お母さんが着ていた訪問着を着るのもいいわよね。
さとし
訪問着とひとくちに言っても、その様相は様々になります。
やはりこういった席では、華やかな訪問着を選んでコーディネートするのがいいでしょう。

気軽・カジュアルな『小紋』で可愛らしく

小紋はカジュアルの着物です。

さとし
家族だけが集まる気軽な席なら、カジュアルダウンした着物の装いもいいものです。
着物好き女子
小紋は全体柄で可愛らしいものが多いから、場面に合いやすい着物かもね。

 

さとし
袋帯を締めることでフォーマル感が出ます。
それが最適な着姿でしょう。

両家顔合わせで着る着物の種類【母親編】

両家顔合わせで着る着物の種類【母親編】

次に、母親が着る着物の種類を考えていきましょう。

さとし
ポイントは『娘(もしくは相手側の娘)より控えめにする』ことです。

定番・控えめの『訪問着』もしくは『付下』

略礼装着である訪問着は、こういった場面でも着やすい着物です。

 

さとし
娘のところでも話しましたが、訪問着には様々なものがあります。
やはり落ち着いたものを選ぶのがいいでしょう。
着物好きマダム
訪問着より一格下がる付下を着用するのもいいかもしれないわね。

上品・『色無地』で場面を演出する

柄のない色無地は『相手を立たせる』という意味があり、うってつけの着物と言えるでしょう。

控えめで上品な印象の色無地は、持っていると重宝します。

さとし
ただ、あまりにも色目が派手すぎる色無地には注意していください。
あくまでも一歩控えた印象を心がけましょう。

まとめ

☆この記事で話したこと☆
✔︎前提として『両家の意向』と『季節』を考慮し、安心して着物を着る環境を整える
✔︎【娘の着物】豪華に行くなら『振袖』・無難に行くなら『訪問着』・気軽に行くなら『小紋』

✔︎【母の着物】定番で行くなら『訪問着』・上品に行くなら『色無地』

両家顔合わせは思い出に残るシーンになります。

そんな時に迷いがあっては台無しです。

 

さとし
この記事を参考に、安心感のある素敵なシーンを彩ってみて下さい。

では、よき『きもの』ライフを(^^)y