●振袖の用途って?
●振袖って何を注意して選べばいいのかしら?
●振袖を揃える時に考えておきたい『値段』とは?
振袖は着物の中でも最も華やかで、知名度の高い着物の種類です。
内容に入る前に、私の自己紹介を…
●着物の営業・販売歴18年
●着物の店舗運営11年(店長歴)
●現在は独立し、着物の制作にたずさわっています
この記事では、振袖についての以下の3点を掘り下げて解説します。
②失敗しない振袖の選び方
③呉服のプロが教える振袖の値段の相場
振袖についての悩みの解消をお手伝いする内容です。
読み進みてみて下さい。
目次
着物の種類『振袖』【意外と知らない歴史と用途】
長い袖は若い娘の舞踊を美しく見せ、やがて未婚の女性が振袖の袖を振ることで男性からの求愛の意思表示として使われます。
素敵…
こうして振袖は、『未婚の女性の第一礼装』として定着していくのです。
振袖の用途【TPO】
振袖の代表的な着用用途は以下の通りです。
●卒業式や入学式
●結婚式やその披露宴
【着物販売のプロが語る】失敗しない振袖の選び方
適切なアドバイスをくれる人が、周りにいなくて困ってるのよね…
解説していきます。
まず考えるのは、振袖を『どの手段で手に入れるのか』です。
これが明確にならないと、振袖選びは非常に苦労します。
振袖の揃え方には3つの手段があります。
②レンタルする
③親族の振袖を譲ってもらう
わかりやすい表現なので、この記事でもその言葉を使います。
まずは、この3つのどの手段を使って振袖を揃えるか、これを決めて下さい。
そういった場合は、家族で話し合って決めないといけないわね。
これを前提に、以下の3点で振袖の選び方をお話しします。
②3つの手段のメリットとデメリット
③やっぱり気になる振袖の価格の相場
手段の選択が重要な理由【振袖選びの苦労談】
販売する私の立場からしてもそう思います。
選択肢が多い分、逆に悩んでしまうんですよね。
そんな振袖選びの苦労談を『振袖を販売していた視点』でお話しします。
振袖選びには、色んな人が関与してきます。
こんなケースがあります。
●購入者(お金を払う人)=お母様
●決定者(口を出す人)=おばあ様
お嬢様とおばあ様の好みが合わないし、お母様には予算があるのでなんでもいいわけではないし…
最終的にはお嬢様が疲れてしまって、『振袖はもう着ない‼︎』と言い出す始末です…
これじゃあ、せっかくの振袖選びが台無しです。
極端なケースですが、『振袖選び』にはそれぞれの想いが出るので、よくある話でもあります。
なので、事前に『着用者・購入者・決定者』を明確にして方針を決めると、振袖選びはスムーズになります。
振袖を選ぶ手段とそれぞれのメリット・デメリット
成人式は一生に一回の事で、ご家族で話し合って決める方が振袖選びは楽になります。
この3つの手段には、それぞれメリットとデメリットがあります。
解説していきます。
振袖の購入のメリット・デメリット
成人式以外でも、振袖を着てみたいのよね。
デメリットとしては、保管の問題が挙げられます。
この保管の問題は深刻で、これが原因で『着物を持つのはイヤ』と考える人はたくさんいます。
現代の住宅事情や着物に触れない日常を考えると、保管にハードルの高さを感じてしまうんですよね。
レンタルのメリット・デメリット
レンタルの良さは購入の真逆で、気軽さにあると思います。
デメリットを上げるとしたら、長期的なレンタルができないことと、やはり誰かが着ているという、気分的なものでしょうか。
はれのひ問題
2018年、振袖のレンタル会社『はれのひ』が、成人式当日に突然休業しレンタルする予定だった振袖を届けずに、振袖を着ることができない、そんな事件が起きました。
これには、着物業界も衝撃が走りましたね。
これは『この会社の経営者の無責任さ』という以外、話すことはないのですが、業界の信頼度を落としたことと『レンタル』に対する不安を煽ったことは間違いありません。
ママ振のメリット・デメリット
大事にしていた振袖を、娘が節目の時に着用する。
『物語』としても素敵ですよね。
小物を変化させる(購入やレンタル)ことで、ベースの『ママ振』をアレンジすることもできます。
親子で、それを決めていくのも楽しいかもしれませんね。
このママ振の圧倒的デメリットは、寸法の違いです。
サイズが違う場合が結構あるんですよね。
母世代と子世代では手の長さが違うことが多く、そして子世代のほうが手が長い傾向にあります。
サイズがあっていない(特に小さい)振袖は、かっこ悪いことこの上ないんです。
振袖によっては『寸法を変えることができない』こともあります。
【プロが教える】振袖の値段の相場
ここでは、着物の業界に携わる私が振袖の値段について深掘りしていきます。
振袖を購入する場合≪平均30万円≫
100万円以上する振袖もありますし、ものによっては1000万円の振袖もあります。
ただ、値段のボリュームゾーンは『30万円』といったところです。
振袖の販売形態では、『仕立てを要するもの』と『すでに仕立て上がってるもの』があります。
以下のようなことが考えられます。
・雑誌などでモデルが着用したもの
・レンタルなどで使用していたもの
振袖をレンタルする場合≪平均15万円≫
ただ、レンタルの場合は振袖だけでなく、下記のような様々なサービスがセットにされている場合が多いんですよね。
・成人式当日の着付などの準備がついている
・成人式だけでなく、学校の卒業式でも着れるように長期のレンタルがある
こういった要素を付け足していくことで、レンタル振袖の値段は上がっていくということです。
振袖をママ振にする場合
ただ、ママ振りの場合も下記のような場合には、値段がかかります。
・振袖をクリーニングする
・振袖を起点に帯や小物などを購入する
これらに関しては、どういったものを選ぶのかで変わります。
まとめ
✔︎振袖の期限は江戸時代に遡る
✔︎振袖は未婚の女性の第一礼装
✔︎振袖を選ぶ場合は『方向性』を決めることが大事
✔︎振袖の値段の相場『購入=30万円』『レンタル=15万円』
振袖を選びは家族の『物語』です。
成長したお嬢様が、どういう思いで大人の仲間入りをしていくのか、そんな節目を演出し家族で確認する時なんですよね。
では、よき『きもの』ライフを(^^)y
そんな着物の女王と言える『振袖』を、この記事では網羅的に解説していきます。