着物の種類〜喪服とは〜【知っておきたい7つのこと】

着物の知識
●着物の喪服ってどんな着物なの?
●喪服って季節によって着分けるの?
●喪服の帯の合わせ方と結び方って?
●喪服を着る時の準備するものって?
●喪服に入れる家紋って、どこの家の紋を入れればいいの?
●喪服ってお手入れってどうすればいいの?
●喪服ってどこまでの親族が着るものなの?

着物で失敗できない席、それは喪服を着る席です。

さとし
一般的に着物の喪服は、『黒紋付』と呼ばれる着物です。
着用用途は不祝儀(通夜や告別式・法事)、かなり気を使う場面ですよね。
この記事では、喪服で『失敗しないようにする』ための取り組みになります。

 

内容に入る前に、少しだけ私の自己紹介を…

さとし
私、さとし。
・着物の営業・販売を18年しています
・着物の店舗運営(店長歴)11年
・現在は着物の制作にたずさわっています。

 

この記事では喪服に関する、以下の知っておきたい7つを解説します。

・喪服とは『黒紋付』のことであり、着物の第一礼装である
・喪服には季節によって着分ける3種類がある
・喪服に合わせる帯は黒の名古屋帯で決まり
・喪服に入れる4種類の家紋
・故人との関係別の装いの解説
・喪服を着る時に準備する定番の小物
・いざという時に困らない喪服のメンテナンス方法

これさえ知っておけば、喪服で困ることはありません。

読み進めて、確認してみて下さい。

着物の種類〜喪服とは〜【概要】

着物の種類〜喪服とは〜【概要】

冒頭で喪服とは『黒紋付である』と言いました。

さとし
なので、ここでは『黒紋付とはどういう着物か』について、お話ししていきます。

『黒紋付』とは名の通り、黒一色の無地で上半身に5つの家紋がはいる着物です。

 

さとし
喪服という名になり、不祝儀(葬式や法事)に着るのが一般的なイメージです。
ただ黒紋付きは本来、第一礼装の着物なんですよね。
着物好きマダム
金銀のおめでたい帯を締めると、お祝いの席にも着れる着物なのよね。

 

着物好き男子
男性は黒紋付きの着物と羽織に、仙台平という袴を履きます。
男性の黒紋付
さとし
男性の第一礼装の着物で、上の写真はおめでたい席での着方ですが、小物を黒にすると不祝儀に着る着物です。
着物好き女子
最上格の着物だから、お葬式や告別式なんかに着るってことね。

よくある喪服の悩み【季節・帯・家紋・着る人】

着物の種類い〜喪服とは〜【季節・帯・家紋・着る人】

続いて、喪服を着る時のよくある悩みについて解説します。

喪服の季節毎の着分け

さとし
喪服というより着物全般に言えるのですが、一応の季節毎の着分けがあります。
下の図を参考にしてください。

 

着物の着分け
✔︎袷とは裏地を着けた着物
✔︎単衣とは裏地の無い着物
✔︎夏物とは透け感のある素材の着物
→喪服の場合は絽(ろ)という素材

 

着物好きマダム
不祝儀は、いつ起こるかわからないから、全部揃えたのよねぇ…
着物好き女子
大変…

 

さとし
季節のルールは、そうしなければいけないものではありません。

それだけの種類を揃えると『経済的負担が大きい』かつ、『着ない着物を揃えてしまう』ことにもなります。

 

さとし
季節の着分けは知識として持っておけばよく、全てを揃える必要はありません
着物好き男子
ブラックフォーマルのスーツにしても冬用を揃えて、夏も着ますもんね。
さとし
喪服を揃えようと考えているなら、この辺りを加味して検討してみて下さい。

喪服に合わせる帯

さとし
喪服に合わせる帯は、黒の名古屋帯が一般的です。
着物好き女子
どうして名古屋帯なの?
フォーマルの帯は袋帯じゃないの?
着物仙人
名古屋帯は一重太鼓で、『不幸ごとを重ねない』という意味があるのじゃ。
さとし
いわゆる『喪服の謂れ』なんですが、実際に喪服用の帯として売られているのは、名古屋帯が多いのが事実です。

喪服に入れる家紋について

喪服を着る時に、多くの人が家紋について悩みます。

着物好きマダム
どこの家の紋をつけたらいいのかしら?

 

喪服にどんな家紋を入れるかは、以下を参考にして下さい。

●嫁ぎ先(今の家)の家紋を入れる
その家の風呂敷やお墓などに、家紋が入っていたりします。
●実家の家紋を入れる
嫁ぐ前に喪服を揃える場合に、そうすることは多いです。
→実家で作って持たせてもらったという意味がある
→みんなが喪服を着た場合、誰が嫁かがわかる
→離婚しても着用できる
●女紋を入れる
女紋とは母から娘へ、女性のみに受け継がれる家紋です。
→西日本でその風習が残っている
→所属する家の家紋とは全く別物である場合もある
→東日本ではその風習が無いのと、時代の流れと共に無くなりつつある風習でもある
●通紋を入れる
通紋とは広く使われる一般的な家紋
→『五三の桐』『木瓜』などが代表的
→喪服のレンタルなどは、通紋が入っている場合が多い

 

このどれかの家紋を、染め抜き日向紋というやり方で入れます。

・染め抜き日向紋
→紋の柄の部分が白く抜かれた

どこまでの人が着るのか?

着物好きマダム
喪服って、どこまでの人が着たらいいのかしら?
さとし
喪主については通夜や告別式、二周忌までは喪服を着るとされています。
親族については、通夜・告別式・一周忌までは喪服とされています。

さらに、友人などは通夜及び告別式に、喪服を着用します。

 

着物好きマダム
そこまで親しい関係にないなら、、略喪服でもいいと言われたわ。
それってどんな着物なの?
さとし
略喪服にコレという規定はありません。
無地感の落ち着いた色の着物に、喪服の帯を合わせることが多いです。
着物仙人
江戸小紋などを略喪服として使うこともあるのじゃ。

着物の種類〜喪服とは〜【着る時に必要なもの】

着物の種類〜喪服とは〜【着る時に必要なもの】
さとし
続いて、喪服を着る時に必要な物についてお話ししていきます。

喪服に合わせる長襦袢は白で

さとし
喪服に合わせる長襦袢は『白の一択』です。
長襦袢に襟がついていますが、これも白で無地を選ぶといいでしょう。

喪服に合わせる帯締め・帯揚げは黒で

喪服に合わせる帯締め・帯揚げは黒になります。

さとし
これも定番のものがあるので、それにしておくと失敗はないでしょう。
☆定番の喪服用の帯揚げセットはコチラ☆

喪服に合わせる草履は黒で

草履も同じく黒です。

ということで喪服の小物は、襦袢と襟以外は黒なんですよね。

喪服に合わせる和装小物

和装小物とは着物を着るのに必要な様々な小物です。
一般的に外からは見えない小物を指します。

 

喪服の和装小物には、専用の黒い小物があります。

さとし
見えないのでそこまで気にする必要はありませんが、黒で揃えておくのが無難と言えるでしょう。

着物の種類〜喪服とは〜【メンテナンス】

着物の種類〜喪服とは〜【メンテナンス】
着物好きマダム
喪服って管理が大変なのよね。
さとし
多くの人が、そんな喪服の困ったに直面します。
ここでは喪服のメンテナンスについて、解説します。

着る機会がないので汚れてる

着物好きマダム
いざ喪服を着ようとしたら、シミやカビだらけだったのよね…
さとし
喪服あるあるとして、よくあることですよね…
着用機会が少ない喪服を、箪笥にしまいっぱなしにすることで起こるトラブルです。

 

さとし
前提として考えてもらいたいのは、『着物は放っておいたら勝手に汚れている』ということです。
着物好きマダム
そうなのよね。
だから日頃の管理が重要なのよね。

 

以下のことを注意してみて下さい。

・定期的に汚れがないかチェックする(5年に一回は)
・喪服が汚れる原因は『湿気』
・定期的にクリーニングに出す(6000円程度)

まとめ

☆この記事で話した7つのこと☆
✔︎喪服は着物の第一礼装
✔︎季節のルールはあるが、冬用だけ揃えたら事足りる
✔︎喪服に合わせる帯は黒の名古屋帯
✔︎家紋は染め抜き日向紋で入れる
→『家の家紋』『実家の家紋』『女紋』『通紋』
✔︎基本的に喪服を着るのは親族が多い
✔︎襦袢は白だが、その他は黒で統一する
✔︎喪服は放っておいたら、汚れている

 

では、よき『きもの』ライフを(^^)y