【着物の種類】お召とは何か?歴史をさかのぼる

着物の知識
着物好きマダム
母からお召の着物を譲り受けたんだけど、お召ってどういう着物なのかしら?
歴史的背景とどういったところに着ることができるのかを知りたいわ。
さとし
お召とは先染の糸を用いた平織りの絹織物で、かつて江戸幕府の11代将軍・徳川家斉が好んで御召しになったので、『お召』と呼ばれています。
今回はそんなお召について詳しくお話ししていきます。

内容に入る前に、少しだけ私の自己紹介を…

さとし
私、さとし。
・着物の営業・販売を17年しています。
・着物の店舗運営(店長歴)11年
・現在は着物の制作に携わっています。

この記事では以下の内容をお話ししていきます。

・お召とは何か?『違い』『歴史』『TPO』
・男性着物としてのお召
・お召ギャラリー

この記事を読むことでお召の知識と、そのイメージを膨らませることができます。

読み進めてみて下さい。

【着物の種類】お召とは何か?〜歴史をさかのぼる〜

【着物の種類】お召とは何か?〜歴史をさかのぼる〜

お召と縮緬の違い

さとし
お召を理解する為には縮緬(ちりめん)との違いをお話しするのが一番いいので、そういう形で進めていきます。

縮緬は、経糸(たていと)には撚り(より)をかけずに、緯糸(よこいと)に撚りをかけていくことで、シボを出していきます。

対してお召は経糸にも撚りをかけた糸を使い、緯糸にも撚りの強い糸を使います。

最大の違いはお召が先染めで、縮緬が後染めであるということになります。

縮緬は白生地を作り、そこから様々な染めなどの技法で柄と作っていきますが、お召は糸の段階で染めをしていきます。

さとし
紬と同じやり方なのですが、お召はその糸が生糸を使っているので、ややカジュアル寄りですが、紬ほどのカジュアル用途ではありません。
紬は生糸ではなく、屑糸を真綿状にし紡いでいく紬糸を使います。

将軍が愛したお召

徳川11代将軍家斉は、徳川歴代将軍の中でも非常に長生きをした将軍であり、歴代1位の将軍在位期間を誇ります。

その頃の江戸時代は平和な時代で、家斉自体もさほど政治には関心を持ちませんでした。

家斉在職期間は『化政文化』と呼ばれる江戸文化の絶頂期であり、家斉自体もその文化を楽しみ結構な散財をしています。

さとし
家斉の散財が江戸幕府の力を弱めることになり、開国そして徳川幕府の崩壊に至るんですよね。

そんな家斉が愛し『お納戸色に白の細格子縞』という桐生産のお召を自身の御止め柄としました。

冒頭でも話した通り、家斉が着たことでお召と呼ばれるんですが、桐生産以外にも西陣、十日町、米沢などのお召も有名なんですよね。

お召のTPO

お召は生糸で作られ、将軍が着用したといういわれもあり、先染めの着物ですが無地系のものはフォーマルでも着用できるとされています。

非常にきやすい社交着として、幅広く愛用され重宝されているのです。

現在のお召の柄は多岐に渡り、カジュアルテイストのものが主流ですが、そんなお召のTPOを知っておくといざというときに使えると思います。

男性着物としてのお召【着物男子必見】

男性着物としてのお召【着物男子必見】
着物好き男子
やっぱりお召といえば、男性の着物として憧れの存在ですよね。
着やすくかっこよさのあるお召をいつかは着てみたいんだよなぁ。

将軍が着ていたといういわれのままに、お召は男性着物としても広く愛用されています。

お召は色もシックなものが多く、柄も幾何学模様や縞模様が多いため、男性好みでもあるのです。

それに合わせて長尺(反物の幅が広く、身体の大きい人でもサイズが出る)のお召もたくさん作られているのです。

生地も丈夫なので、本格的な男性着物を楽しみたいのならお召はオススメなのです。

【写真で楽しむ】お召ギャラリー

【写真で楽しむ】お召ギャラリー

ここではそんなお召の反物をいくつか紹介します。

お召とはどういう着物かイメージしていただけると思います。

お召①
さとし
格子柄のお召です。
シンプルな幾何学模様である格子柄は非常に使いやすいですよね。
お召②
さとし
角通しと呼ばれる柄のお召です。
男性着物としてもかっこよく着ることができそうなお召ですよね。
お召③
さとし
麻の葉柄のお召です。
大胆な印象の柄ですが、洒落感があってかっこいい着姿となるでしょう。
お召④
さとし
市松模様のお召です。
それぞれの色を変えることによって、深みのある市松模様に仕上げています。
お召⑤
さとし
小花の柄のお召です。
こういったシックですが優しい印象のお召もあります。
お召⑥
さとし
唐草柄のお召です。
陰影もあり、かっこよさの漂うお召になります。

まとめ

ということで、お召についての解説をしていきました。

着物には様々な種類がありますが、それぞれの特性があります。

それらを知ることで、着物はもっと楽しみやすくなりますし、選びやすくもなるのです。

では、よき『きもの』ライフを(^^)y