●なんで男性の着物は女性の着物より少ないの?
●男性の着物と女性の着物って何が違うの?
最近は男性でも着物を着る人が増えてきています。
内容に入る前に、少しだけ私の自己紹介を…
・着物の営業・販売19年
・着物の店舗運営10年(店長歴)
・現在は着物の制作にたずさわっています
この記事では以下のことがわかります。
・男性の着物の種類を網羅的に解説
・作り方を知る事でより詳しく男性着物を解説
この記事を読むことで、男性着物の全てがわかります。
読み進めてみて下さい。
目次
着物の種類【男性着物の歴史】
なぜならこれを知ることで、『何故、男性用の着物が女性用のそれと比べて少ないか』が理解できるからです。
明治時代が始まり、日本は西洋の文化を取り入れるようになりました。
官公庁の正装が『洋服』になります。
なので、男性の方が先に『洋装化』が進みます。
この流れが、『男性は洋装』『女性は和装』という名残になります。
つまり、『フォーマルの場面で着物を着ることが多い女性』には、それに合わせて『着物の種類(フォーマル)』が多くなります。
さらに着物の柄においても女性用のほうが多岐に渡ります。
着物の種類【男性の着物ってどんなものがあるんだろう?】
最近、ブームにもなっている男性着物、その種類を解説します。
【男性の着物の種類】紋付羽織袴(もんつきはおりはかま)
男性着物の最礼装が『五つ紋の黒紋付羽織袴』です。
準ずる礼装
黒以外の色で、紋付着物に羽織袴のスタイルは男性着物の礼装(略礼装)になります。
こういう後染めの無地が男性の礼装になりますが、そもそもフォーマルの席で男性が着物を着ることがあまりないので一般的ではありません。
【男性の着物の種類】お召(おめし)
お召とは、先染め(糸を染める)で織り上げた絹織物です。
お召はその『いわれ』から、ややフォーマル要素のある男性着物として扱われます。
私も愛用してるの。
【男性の着物の種類】紬(つむぎ)
紬は男性の着物の普段着です。
広がる男性の着物の種類
『女性の着物』と『男性の着物』は仕立て方が違うだけで、基本的には反物から作ります。
最近のおしゃれ男子は、『数多くある女性用(女性が着用すると想定されている)の反物』を男性用に仕立てて着用します。
そう考えると、男性着物には大きな可能性があるとも言えます。
男性着物の作り方【男性着物と女性着物の違い】
先ほど、「『女性用(そう想定されてる)の反物』を男性用に仕立てることができる」と言いました。
この疑問に答えていきながら、男性着物をより知ってもらおうと思います。
【着物の男女の違い】男性着物の形
男性用も女性用も同じ反物からできるのですが、『でき上がりの形』に違いがあります。
その代表的な2点を説明します。
【着物の男女の違い】着物の丈の違い
まずは『着物の身丈の長さ』に違いがあります。
この作り方の違いから、女性用の着物は身長の差(ある程度は…)に関わらず着用ができますが、男性用はその人に合った長さで作ります。
このことが『既製の男性着物』を売りにくい要因にもなってるんですよね。
【着物の男女の違い】身八つ口の有無
女性の着物は『身八つ口』といって脇が開いています。
対して、男性の着物は開いていません。
女性の着物は衿(えり)が締まっていて通気性が悪く、脇が開いているということです。
反物の寸法が足りない場合
これで、裄の長さをカバーするんですよね。
最後に…
『着る機会がない』という着物のネックがあります。
ひとりで着物を着るってなかなか勇気がいるものね。
では、よき『きもの』ライフを(^^)y
そして、着物の種類も女性の方が多いのも事実です。
この記事は、そんな男性着物の全てを知ってもらう取り組みになります。