●七五三で子供にはどんな着物を着せたらいいの?
●七五三で子供に着せる着物の柄ってどうすればいいの?
子供の成長を祝う節目の七五三、その時に着る着物は気になるものです。
内容に入る前に、少しだけ私の自己紹介を…
・着物の営業・販売を19年しています。
・着物の店舗運営(店長歴)11年
・現在は独立し、着物の制作にたずさわりながら、全国各地で着物の提案活動をしております。
この記事の内容は、以下のとおりです。
・母親・3歳の女児・5歳の男児・7歳の女児の着る着物
・七五三の着物によく使われる柄
概要を知って早めの準備をオススメします。
七五三で着る着物の種類【七五三とは】
まずは、七五三の概要と、時期を解説します。
江戸時代から伝わる、神社やお寺などで子供の成長を祝い『報告・感謝・祈願』する行事です。
地域によって祝い方などに差があります。
その名の通り、7歳と5歳と3歳の年齢で行います。
七五三の時期と行う男女の年齢
ただ七五三をする人の生活環境に合わせて、11月中の土日祝や、都合のいい日に行うことが一般的になっています。
寒冷地では、『寒くなる時期を避けて少し前倒しで行う』こともあるみたいですね。
なのでそうしている所が多いのですが、中には全ての年齢で男女ともに行う地域もあるんですよね。
伝統行事全般に言えることですが、大きな形は残しながら『今の生活習慣に合わせて自由に行う』ように変化しているんですよね。
七五三で着る着物の種類【それぞれの年齢に対応】
ここでの解説は本来の風習にのっとって、3歳は女の子、5歳は男の子、7歳は女の子が着物を着るとして母親の着物とともに解説していきます。
【母親編】七五三で着る着物
種類別に解決してきます。
【七五三で着る着物】訪問着
最初の七五三のお祝いであるとか、両家が揃って七五三をするといった場合は、格調の高い訪問着を選ぶのがオススメです。
【七五三で着る着物】付下
ただ、現代の着物事情において訪問着と付下を区別するのは難しく、そんなに違いもありません。
【七五三で着る着物】色無地
無地なので、どんな場面にもしっくりきますし、母として一歩控えた装いをしたいなら色無地がオススメです。
【七五三で着る着物】小紋
洋服共に昨今では、装いのカジュアルダウンが進んでいます。
家族だけで祝うのであれば、小紋のような気軽な着物を着ても問題はありません。
【七五三で着る着物】帯編
【子供編】七五三で着る着物
これは年齢ごとに解説していきます。
【七五三で着る着物】3歳の女の子
特に帯は3歳の子にはキツかったりしますし、草履も長時間履くのは難しいものです。
3歳用の帯もありますが、難しい場合は被布と呼ばれるものを被せます。
被布を着るスタイルが多いのが現状です。
この場合に必要なものは…
兵児帯→被布の下になり見えない、結ぶだけの帯
被布
足袋→靴下のタイプが使いやすい
草履→かかとの『受け』が付いているものがある
髪飾り等
肌着→洋服用の肌着でOK
【七五三で着る着物】5歳の男の子
『袴着の儀』といって、5歳の男の子には袴を身に付けさせます。
かっこよくコーディネートしてあげて欲しいものです。
必要なものは…
羽織
袴
長襦袢
羽織紐
扇子
足袋→靴下のタイプが使いやすい
畳表の雪駄
【七五三で着る着物】7歳の女の子
『帯解きの儀』といって、7歳の女の子は『初めて大人と同じ装い』になります。
使用する着物は、その子の体格に合わせて振袖(大人用)を身上げ・肩上げしたものを使います。
ただ、これも成長のスピードによっては着にくい事態もあるため、事前に準備が必要です。
七五三の着物によく使われる柄【写真で解説】
ここでは七五三でよく使われる着物の柄について解説していきたいと思います。
祝い着選びの参考にしてみて下さい。
女の子の着物によく使われる柄
女の子の着物によく使われる柄からご紹介していきます。
【七五三で使われる柄】花柄
まずは定番というべき花柄です。
女の子の着物には豪華で可愛い花柄をあしらってあげたいものですよね。
【七五三で使われる柄】熨斗(のし)
熨斗とは、細長い帯状のものを何本か重ねて描いたもので、人との縁や絆に恵まれることを表しています。
【七五三で使われる柄】手鞠(てまり)
丸いまりには物事が丸く収まるようにとの願いが込められています。
【七五三で使われる柄】貝桶(かいおけ)
『貝合わせ』という、平安貴族の遊びに使う貝を収納する容器です。
嫁入り道具の一つとされていたことから縁起物とされています。
【七五三で使われる柄】御所車(ごしょぐるま)
貴族の移動手段として使われた牛車で、古典柄の代表です。
男の子の着物によく使われる柄
続いては男の子の着物によく使われる柄です。
【七五三で使われる柄】兜(かぶと)
最も重要な頭部を守る兜は『災いから身を守る』という意味があります。
【七五三で使われる柄】鷹(たか)
空高くから獲物を見つける鷹は『物事の本質を見抜く』という意味があります。
【七五三で使われる柄】軍配(ぐんばい)
兵を指揮する道具である軍配、決断力や行動力の象徴です。
まとめ
✔︎3歳は女の子・5歳は男の子・7歳は女の子をお祝いする
✔︎母の着物は『訪問着』『付下』『色無地』など
→最近はカジュアルダウンの傾向にあり
✔︎子供は成長度合いに合わせて着るセットを考える
子供の成長は家族の宝であり、未来への希望です。
そんな子供の行事は多く、家族にとってはかけがえのない時間でもあるんですよね。
では、よき『きもの』ライフを(^^)y
特に『七五三に同伴する母親の着物』と『主役である子供の着物』について掘り下げます。