●着物の単衣の見分け方とは?
●単衣の着物を時期って?
●単衣にするべきか…?袷にするべきか…?
●単衣の着物に合わせる帯って?
内容に入る前に、少しだけ私の自己紹介を…
・着物の営業・販売歴18年
・着物の店舗運営(店長歴)11年
・現在は独立して、着物の制作にたずさわりながら全国で着物の提案活動をしています
この記事では、以下の3点で『袷』『単衣』『夏物』を詳しく解説していきます。
・単衣を着る時期
・単衣に合わせるコーディネート
読み進めることで、その根拠が明らかになります。
目次
【着物の種類】単衣について〜特徴と見分け方〜
この基本的な知識を得ることで、選び方を考えることができます。
『袷』『単衣』『夏物』の特徴と見分け方
まず、袷と単衣の違いは、『裏地があるかないか』です。
裏地の『あるなし』がわかります。
袷は、胴裏(どううら)と八掛(はっかけ)という裏地を、表地にあわせて仕立てます
単衣は、裏地を基本的に使わずに、表地一枚で仕立てていきます。
夏物はそもそも素材が違います。
『絽(ろ)』『紗(しゃ)』『羅(ら)』と呼ばれる薄地の透け感のある生地を使って仕立てます。
夏物はこのような透け感が特徴となるので、見分けはつきやすいです。
でも袷と単衣は見分けが難しいのよね。
裏地の『ある無し』の違いなので、着物をめくってみるのが一番早いのですが…
袖口と裾をよく見ると『八掛(はっかけ)』という袷の着物に使われる裏地を確認することができ、それで見分けることもできます。
注意深く見ると八掛の存在が確認できます。
つまり『袷と単衣は明確に違いはあるけど、見た目にはほとんど変わらない』ということなんです。
言われないとわからないくらいの違いってことなのよね。
【着物の種類】単衣について〜時期を(現実的に)考える
【参考程度…】単衣の時期のルール
『袷』『単衣』『夏物』の着分けには、一つの答えがあります。
以下の通りです。
6月と9月=単衣(ひとえ)
7月と8月=夏着物
【単衣の時期を考える】日本の気候
日本は四季が違いがありますが、その境目は『曖昧』です。
故に『月毎で着分ける』という発想には無理があります。
洋服と同じく、その日の気候や体感で着分ける方が自然です。
【単衣の時期を考える】着物は重ね着
着物は袷・単衣・夏物に問わず、その下に長襦袢を着ます。
Tシャツみたいに、一枚で着るのはゆかたくらいです。
寒い時はそれを着るようにしてるわ。
さらに着物には洋服と違い『半袖』というものがありません。
ということは、着物って基本的に『冬寄り』だと言えるのかもしれません。
下には長襦袢を着てるし、上に羽織るものもある、それならば着物は単衣の方が機能的だというのが私の考えなんですよね。
【単衣の時期を考える】着物を着る場面
例えば、雪が降り積もる中、着物で外を歩くことはありません。
そもそも危ないです。
逆に、炎天下でも着物は着ませんよね。
最近の日本の夏の暑さは異常で、着物だろうが何だろうが『炎天下の屋外』に長時間出るのは危険です。
命の危険につながります。
それならば『単衣の方が快適に着れるのではないか?』というのが、私の考えです。
【着物の種類】単衣について〜コーディネート〜
単衣用の帯とか小物とかってあるんですか?
袷で使えるものは単衣でも使えますし、逆もしかりです。
単衣を着るときはやはり涼やかなイメージで着たいわよね。
まとめ
✔︎袷と単衣の見分け方は『裏地のあるなし』
✔︎袷と単衣は見た目(着姿)に大きな違いはない
✔︎気候や体感によって、袷・単衣・夏物は着分けるとよい
✔︎単衣用の帯や小物などはないが、季節感に合わせてコーディネートするのがよい
薄い透け感のある着物が、『夏も単衣も兼用』という事で幅を利かせているんですね。
これも着やすさ(機能性)を重視した発想です。
特に『着物をカジュアルで楽しむ』なら、スタイルは自由です。
それならば『単衣のほうが着やすい』と私は考えます。
現に洋服はそうですからね。
『もっと自由に、楽しくそして着やすく』
こうやって着物の可能性を追求していただけると、嬉しく思います。
では、よき『きもの』ライフを(^^)y
洋服と同じく季節や寒暖に合わせて着分けるのですが、一応のルールも存在します。
この記事では、そんな単衣について網羅的に解説していきます。