着物を扱うお店【様々な生態を観察してみる】

着物
さとし
さとし
私、さとし。
着物の営業・販売をしています。

この道15年、日本各地で着物を広める活動をしてきました。

今は、店舗の店長をしています。

このブログでは、私の経験をもとに着物のあれこれを綴っています。

着物を扱っているお店はたくさんあります。

 

ただその形態はさまざまなんですよね。

 

今回は、そんな『着物屋さんの生態観察』です。

どんな着物屋さんがあるのか、見ていきましょう。

路面店【伝統と格式を備えて】

本来の呉服店(あえてこの表記にしています)の形は、この形が主流でした。

商店街には必ずと言っていいほど、着物のお店があります。

どっちかというと敷居が高くて高級なイメージですね。

歴史が長い分、顧客を多く抱えてるし『老舗ならではの安心感』があります。

 

でも、昨今は『商店街の衰退』とともに数は少なくなっています。

こういう店は家族経営が多いので、地域のコミュニティーが強いところでは無類の力を発揮します。

お母さんも、おばあちゃんも、そのまたおばあちゃんも、お世話になっているということがよくあるんですよね。

 

自社の在庫を多く抱えることができないので、価格的には高い傾向にあると思います。

ただ価格は『高いこと=悪いこと』ではありません。

その地域に密着しているサービスという付加価値が値段をあげるんです。

 

地域での人間関係が密で、そのコミュニティーの中で生きている人には、選びやすいお店なのではないかと思います。

百貨店の呉服売場【ステータスが魅力】

日本の百貨店(デパートですね)は元々、呉服店からスタートしているところが多くあり、今も着物は『主力商品』だったりします。

百貨店=高級=着物

なんかピッタリ来ますよね。

 

着物を着たマダムが、着物を選んでいるイメージです。

やはり『安心感』と、『格調の高さ』があるので、百貨店で着物を選ぶという人も多いと思います。

 

外商というシステムで着物を訪問販売していたりもしています。

『〇〇百貨店の外商さんが着物を家に持ってくる』、これがステータスだったりしたんですね。

 

その需要も減ってはいますが、「やっぱり着物は百貨店じゃなきゃ」という人が多いのも事実です。

ショッピングセンターの着物屋さん【数の多さで多様性】

全国津々浦々のショッピングセンターには、必ずと言っていいほど着物屋さんがはいっています。

2店舗以上入っているショッピングセンターもあります。

 

今の売上トップの着物の会社も、ショッピングセンターに出店してチェーン展開しています。

いわば主流ですね。

 

この展開は多様性があります。

高級路線を貫くところ、必要性を特化するところ、特定のターゲットを定めて商品展開するところなど様々です。

 

一見、着物屋であることがわからないようなお店もあります。

和雑貨とかをフロントに置いているお店なんかはそうですよね。

気軽に行けるという点では優れており、客層も幅が広いです。

 

ほぼすべての地域にショッピングセンターはあるので、地域密着の形態としても強いんですよね。

 

価格は大衆的です。

多店舗展開している会社が多いので、そのスケールメリットを価格面でも活かしているんですね。

 

万能な感じに見えますが、ある種の『やんちゃ』さがあって、過去の着物業界の問題を一手に引き受けてきたという側面もあります。

そして競合が多いので、競争率が高いんですよね。

着付け学院【スキル重視型】

店舗の展開とはちょっと違うのですが、着付けの教室がとっかかりになっているところもあります。
テレビCMでもおなじみだったりしますよね。

 

『無料』と『有料』とありますが、そのうち『展示会』と称した着物の販売会が待っていたりします。

特に『無料』は絶対にそれがあります。

でないと収益は取れないですからね。

 

でも、『着付けの技術をつけたい』と思う人は着物を始めやすく、丁寧に教えてくれるはずです。

当然、展示会といっても、絶対に買わないといけないことはありません。

リサイクル【気軽でエコ】

着物の古着を売っているところがあります。

着物の市場は30年以上前に比べると10分の1に縮小しています。

 

理論的に考えると、『10分の9の着ていない着物がある』わけです。

そしてそれは、いいお値段で買った着物なんですよね。

そんな着物を集めて、安価で販売している会社もあります。

『エコ』な感じがしていいですね。

 

シェアをするという考えはどんどん定着していくので、今後は伸びてくるのではないのかなと思います。

ただ価格が安い分、『充実したサービスがない』という側面もあります。

それが必要ない人には、気軽で安価でいいんですよね。

ネット【これからの主流となるか】

これは、これからもっと進出してくるはずです。

付加価値の高い着物も販売できますし、安価で手に入れやすい着物も販売できます。

 

サービスもどんどん多様化してくると思います。

目が離せない『ジャンル』ですよね。

まとめ

ということで、いろんな『着物屋さんの生態』を観察してきました。

 

皆さんの『着物屋さん選び』の参考にしていただけるといいと思います。

これを踏まえて下記のリンクも見てみてください。

いい着物屋さんの探し方【『見た目』で分かる優良店舗】

いい着物屋さんが探せるのではないかと思います。

 

では、よき『きもの』ライフを(^^)y