・着物の営業・販売16年
・店舗運営11年(店長歴)
・現在は着物の制作に携わっています。
最近は嬉しいことに男性の着物を着る人が増えてきています。
男性が着物を着てくれたら、もっと着物人口が増えそうですよね。
もっと男性着物を楽しんでいきましょう‼︎
今回はそんな男性着物の帯【角帯(かくおび)】についてお話しします。
この記事では以下のことをお話しします。
②角帯のウンチク
③角帯の結び方(動画で解説)
もっと男性着物を着て楽しんでもらうために、お話していきたいと思います。
目次
男の着物【角帯とはどういうものか】
まずは『角帯』とはどういう帯なのかをお話ししていきます。
角帯の概要【形状と用途】
男性の帯は異本的に2種類しかなく、この『角帯』と『兵児帯(へここび)』になります。
その中で角帯は幅が10センチくらいで、長さは約4メートルです。
2つに折って(もしくは表裏を合わせて)袋帯状にしているものや、一枚物になっているものなどがあります。
素材もいろんな物がありますが、よく見られるのは博多織の角帯ですよね。
角帯にも格があり、最も格が高いのは『爪掻本綴織』のものとされています。
ただ、フォーマルの席で男性が着物を着る場合『袴』を履くので角帯が見えることはほとんどありません。
対して『兵児帯』はカジュアルな装いになります。
ただ、『角帯』もカジュアル用途にも使えます。
そんなことで『角帯』は、男性着物の万能帯と言えるんですよね。
角帯のウンチク【これを知って角帯マスターへ‼︎】
そんな男性着物の主流となる『角帯』ですが、そこには色んな『ウンチク』があります。
侍が刀を差す為の角帯
江戸時代以前、武士は刀を差していました。
『角帯』というよりその『締め方』には、そんな名残が残されています。
女性用の帯は胴体に2周回して締めていきますが、角帯は3周回します。
3周回すということは2つの隙間ができするんですよね。
その隙間に差していたのが2本の刀、つまり『本差』と『脇差』です。
角帯の定番『博多織』はお相撲さんの『廻し(まわし)』にも
男性の角帯の定番といえば『博多織』があります。
女性用の着物の着方と比べると、男性用のそれは着崩れがしやすい為、締めやすく崩れにくい『博多織の角帯』は重宝します。
この『博多織』はお相撲さんの『廻し』に使われていることでも有名です。
激しいぶつかり合いにも負けない博多織、男性が角帯を締めるときの重要アイテムなんですよね。
袋帯を角帯にする
角帯はそれ自体が販売されていますが、仕立てて作ることもできます。
その中で女性用の袋帯を切って、角帯にすることもできるんです。
ちなみに下の写真は僕の角帯ですが、これは女性用の全通の袋帯から作りました。
対するものとして『六通(ろくつう)』の帯というものがあります。
こちらが表
こちらが裏ですね。
女性用の帯は男性の角帯に比べて、『色・柄・素材』ともに圧倒的に種類が豊富になります。
だから、個性を出すのに袋帯から角帯を作るのもお洒落なんですよね。
ちなみに袋帯は幅が約30センチあり、角帯は約10センチです。
なので余った半分で、もう一本角帯を作ることもできます。
中には余った半分で女性用の半幅帯を作り、男女ペア帯で楽しんでいる人もいるんですよね。
素敵なコーディネートだと思います。
角帯の締め方【動画で解説】
それでは『角帯』の締め方を、解説していきたいと思います。
男性の『着物の着方』は女性のそれと違って、『おはしょり』がないので着物の着方は非常に簡単です。
なので、男性は『帯の締め方』をマスターすれば、着物がすぐに着れるようになるんですよね。
さらに、『帯の締め方』も女性と比べると圧倒的に簡単ですし、角帯を締めるのに帯以外に必要なものもありません。
『着物の着方』で考えると、男性着物はすごくハードルが低いんですよね。
今回はそんな角帯の代表的な締め方を『動画』でまとめました。
着方に関しては見てみるのが一番早いですよね。
貝の口(かいのくち)
浪人流し(ろうにんながし)
まとめ
ということで、男性着物の角帯についてまとめてきました。
この記事を読んで『着物を着てみたい』と思って頂けるのであれば、非常に嬉しく思います。
では、よき『きもの』ライフを(^^)y
最近のコメント