着物に使われる柄の種類〜市松〜【起源・意味・用途】

着物の柄
●市松、その模様の起源とは?
●市松模様にはどんな意味が隠されているの?
●市松模様の着物の上手な合わせ方って?

 

『市松(いちまつ)模様』について、以下の3点を解説します。

・市松模様の起源をさかのぼると古墳時代にたどり着く
・市松模様の柄にある意味は『繁栄』!?
・市松模様の着物での使われ方

 

内容に入る前に少しだけ、私の自己紹介を…

さとし
私、さとし。
・着物の営業・販売の仕事を19年
・着物の店舗運営(店長歴)を11年
・現在は独立し、着物の制作にたずさわりながら、全国津々浦々で着物の提案活動をしております

着物に使われる柄の種類〜市松(いちまつ)〜

着物に使われる柄の種類〜矢絣(やがすり)〜

市松模様は、いわゆる『世界共通のチェック柄』です。

その市松模様について深掘りしていきましょう。

着物に使われる柄〜市松〜【その起源】

日本での、このシンプルで美しい模様の歴史は古く、古墳時代から見られる模様です。

さとし
埴輪(はにわ)の服装にも見られるほど、太古の昔からある柄です。
その後、法隆寺や正倉院の染織品にもこの柄が見られます。
着物仙人
その頃は『石畳』や『霰』などの呼び方がされていたのじゃ。

 

江戸時代に歌舞伎役者の『初代佐野川市松』が、この柄の袴を履いたことで人気を博し、市松模様という名前が定着しています。

着物好き女子
なるほど、当時の人気者が身に付けてそのまま名前になっているのね。
今でも、そういった風に名づけられることってあるものね。

 

さとし
そして、今日では『東京オリンピック』のロゴの柄として採用されました。
まさに、『日本代表』と呼べる柄なんです。
着物好き男子
『鬼滅の刃』の主人公がこの柄の羽織を着ていて、大流行していますよね。

 

市松模様は、今も昔も愛される『主人公の柄』と言えるのかもしれません。

着物に使われる柄〜市松〜【その意味】

着物に使われる柄・市松の意味
コチラの写真は織り柄の市松。

 

さとし
市松模様は、『途切れることなく続く』という柄の特性により、『子孫繁栄』や『事業拡大』の意味が込められています。
着物好きマダム
東京オリンピックのロゴとして採用された時は、多くの文化や国々が関わり広がっていく『多様性』を表現していたわよね。

 

さとし
今も昔も市松模様は、人々を惹きつける縁起のいい柄だということなんですよね。

着物に使われる柄の種類〜市松模様〜【その用途】

さとし
着物の柄としても、市松模様は非常にシンプルで使いやすく、多くの着物やその関連品のデザインに使われます。
絞りの技法を変え、市松模様にした着物
着物好き女子
シンプルなものから、中に柄がある複雑なものまであるのね。

 

 

着物好き男子
男性着物としても市松柄はかっこいいですよね。
市松柄の男性着物
シンプルな市松柄は男性着物としても、多用されます。

 

織柄として市松を配した帯
着物好きマダム
市松はシンプルだから、帯にしたら色んな着物に合わせやすいわ。

 

市松模様の長襦袢

 

『着物に使われる柄の種類』シリーズ

『着物に使われる柄の種類』シリーズ

下記のリンクでは『着物に使われる柄の種類』をまとめていますので、そちらもご覧になってください。

 

では、よき『きもの』ライフを(^^)y