【一覧】着物の柄の種類を93枚の写真で解説

着物の柄
着物好きマダム
着物の柄ってたくさんあって、『どういう柄なのか』って気になるのよね。
そして、そんな着物の柄の『いわれ』なんかも知りたくなるのよね。
さとし
確かに着物の柄は実に様々なものがあります。
着物の柄には『四季』があり『生活』や『風土』そして『伝統』があります。
特に『モダン化が進む現代の着物』では、その範囲にとどまらない柄もたくさんあるんですよね。
この記事では、そんな着物の柄を一覧で紹介し、その柄について解説していきます。
見て楽しむのもよし、自分の着物の柄と照らし合わせるのもよし、柄の参考に使うのもよし、それぞれの用途にお使いください。

内容に入る前に、少しだけ私の自己紹介を…

さとし
私、さとし。
・着物の営業・販売の仕事を17年しています
・着物の店舗運営(店長歴)11年
・現在は着物の制作にたずさわっています。

この記事では以下の着物の柄を、多数の写真とともに紹介します。

・植物の柄の一覧
→『花の柄』『枝葉の柄』『実の柄』
・動物の柄
→『伝説の動物の柄』『鳥の柄』『哺乳類の柄』『昆虫の柄』『魚の柄』
・自然の柄
・道具の柄
・小紋に使われる幾何学模様
・帯に使われる正倉院紋様

この記事を読む事で、『着物の柄の種類』『そのいわれ』『TPO』などを知る事ができます。

読み進めてみてください。

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目次

着物の柄の種類【植物の柄の一覧】

着物の柄の種類【植物の柄】

冒頭にも言った通り、日本は非常に四季の移ろいを感じることができる国であり、四季折々の植物がその季節を彩ります。

花の柄の一覧

花は着物のみならず、全ての物で必ず使われる柄になります。

そして、そこには様々な思いが含まれているんです。

菊(きく)の柄

菊の柄

菊は梅、竹、蘭とともに四君子と呼ばれ、皇室の紋章となっていることから、非常に馴染みのある柄として愛用されています。

着物としても格の高い柄として重宝されています。

菊の柄②
乱菊(らんぎく)の柄
乱菊の柄

菊の花びらを大きく長くして乱れ咲いた様子を紋様化した柄です。

モダンなイメージになりますよね。

菊青海波
菊青海波

菊の葉を青海波に見立てた文様です。

豪華の印象になります。

蒲公英(たんぽぽ)の柄
蒲公英の柄

菊の一種であるタンポポ、春を象徴する柄になります。

桜(さくら)の柄

桜の柄

桜は日本を象徴する花として非常に人気のある柄です。

桜の咲く期間の短さにもあるように、儚さを秘めた美しい柄だと言えるのです。

牡丹(ぼたん)の柄

牡丹の柄

幸福や富の象徴でもある牡丹の柄です。

印象的な赤の大輪の花を咲かせることで、華やかなイメージを演出したい時に使いたい柄です。

薔薇(バラ)の柄

薔薇の柄

西洋では美と愛の象徴で、モダン柄の代名詞として着物でもよく使われます。

薔薇は女性を虜にする魅力があるんです。

薔薇の柄

桔梗(ききょう)の柄

桔梗の柄

万葉集でも詠まれる日本の伝統の柄です。

多くの武家や大名もこの柄を紋にしていることもあり、使われやすい柄でもあります。

梅(うめ)の柄

梅の柄

梅はまだ寒い時期に咲くことから『百花のさきがけ』と呼ばれ、厳しい境遇の中でも咲く理想的な生き方と重ね合わせられてきました。

杜若(かきつばた)の柄

杜若の柄

尾形光琳の絵で有名な杜若です。

格調高いイメージで使われます。

藤(ふじ)の柄

藤の柄

房状に垂れ下がるその様が豪華なイメージとして柄として定着してきました。

日本では藤原一門を象徴する花として高い格付けであり、着物にも多方面で使われる柄となっています。

椿(つばき)の柄

椿の柄

雪が降る時期でも緑葉を落とさない椿は、凛とした印象をそのままに非常に愛されている柄でもあります。

その力強い姿は、女性からも愛されています。

桐(きり)の柄

桐の柄

鳳凰が棲む木とされ、天皇家および日本国の象徴とされている柄になります。

今なお格式の高い柄とされ、多方面で活用されています。

蘭(らん)の柄

蘭の柄

松、竹、梅と組み合わせて『四友』、竹、梅、菊と合わせて『四君子』と呼ばれる蘭です。

洋風なイメージもあり、現代のシーンでは使いやすい柄となっています。

葵(あおい)の柄

葵の柄

徳川家の家紋でお馴染みの葵の柄になります。

ハート型のような葵の葉は、可愛らしいイメージで着物によく使われます。

百合(ゆり)の柄

百合の柄

記録に残る上では室内で飾られた日本最初の柄である百合です。

その清楚なイメージをそのままに着物の柄として使っていただけます。

枝葉の柄の一覧

植物は花だけでなく、その枝や葉にも多くの意味を持ちます。

当然、着物の柄としてもその用途は多岐に渡ります。

蔦(つた)の柄

蔦の柄

蔦は繁殖力が強く、その様が商売繁盛の縁起物として親しまれてきました。

使いやすい柄として着物や帯などに愛用されています。

松(まつ)の柄

松の柄

松は四季を通して落葉しない『常盤の松』と呼ばれています。

長寿の象徴として、非常に演技の縁起の良い柄として愛用されています。

松葉の柄
大王松の柄
大王松の柄

長い葉が特徴的な大王松を図案化したものになります。

竹(たけ)の柄

竹の柄

天高くそびえるその姿は神聖なものとされ、縁起のいい柄とされています。

その姿には様々な神が宿るといわれ、着物にもよく使われる柄となっています。

笹の柄

唐草(からくさ)の柄

唐草の柄

古代ギリシアで使われた『パルメット』という植物紋様がこの唐草の起源とされています。

それが仏教とともに日本に伝わり、途切れることのない縁起のいい柄として非常によく使われる柄となっています。

楓(かえで)の柄

楓の柄

秋の柄として定着する柄。

春の桜、秋の楓として日本の四季を彩る代表的な柄として愛用されています。

実の柄の一覧

植物は次の子孫を残すために実をなします。

そこにも多くの意味があり、着物の柄としてもよく使われます。

橘(たちばな)の柄

橘の柄

古事記では不老不死の理想郷である『常世の国』に自生する植物とされており、長寿を招き、元気な子供を授かる柄とされています。

印象的な実が特徴の柄になります。

南天(なんてん)の柄

南天の柄

漢方では薬用の一種と用いられます。

南天が『難を転ずる』という語呂合わせで、演技柄とされています。

瓢箪(ひょうたん)の柄

瓢箪の柄 瓢箪の柄

瓢箪の中身をくり抜いて、水筒の代わりに使われていました。

無病息災の意味もある縁起柄です。

稲穂(いなほ)の柄

稲の柄

日本の主食であり、秋の豊穣を意味する柄です。

実るほどに頭を下げるその姿は、日本人の謙虚な心を表しています。

葡萄(ぶどう)の柄

葡萄の柄

たくさん実のなる様子が『豊作』と『子宝に恵まれる』という意味があります。

可愛らしい印象を同時に受けるそんな柄です。

茄子(なす)の柄

茄子の柄

茄子は『成す』に通じ、『成し遂げる』という意味になります。

着物に使われることは少ない柄ですが、意味のある柄になります。

辻ヶ花(つじがはな)の柄

辻ヶ花の柄

辻ヶ花とは『染色の様々な技法』で作られる柄の総称です。

着物の柄の種類【動物の柄の一覧】

着物の柄の種類【動物の柄】

動物のその自然な姿は、昔から多くの柄に使われています。

その中で着物に使われている柄を集めてみました。

伝説の動物の柄の一覧

現実には存在しないが、物語や象徴などに使われる伝説の動物があります。

着物の柄としても、度々登場する柄なんですよね。

龍の柄

龍の柄

龍は古代中国で作り出された伝説の動物で、世界中で人気を誇る柄でもあります。

龍の柄②

強面の雰囲気ですが、縁起のいい柄としてよく使われます。

龍の柄③

鳳凰(ほうおう)の柄

鳳凰の柄

鳳凰は鳳が雄、凰が雌を表します。

龍と同様に天の使いであるとされる伝説の生き物です。

鳥の柄の一覧

鳥類は信仰の対象となることが多く、着物の柄としてもよく使われます。

鶴(つる)の柄

鶴の模様

鶴は長寿の象徴とであり、さらに『つがい』で生活することから夫婦円満の意味もあります。

おめでたい柄の代表でもあり、よく使われる柄になります。

折り鶴の柄
折り鶴の柄

折り紙で鶴を折るようになったのは、江戸時代の事だという事なんですよね。

その頃からの紋様になります。

鴛鴦(おしどり)の柄

鴛鴦の柄

鴛鴦は、『おしどり夫婦』という言葉があるように、家庭円満の一みが込められた柄になります。

千鳥(ちどり)の柄

千鳥格子の柄

千鳥は鳥の種類ではなく、河原や海辺で見られる小鳥の総称です。

写真は千鳥格子と呼ばれる千鳥の群れをモチーフにした柄で、着物のみならず洋服などにも使われる柄になります。

梟(ふくろう)の柄

梟の柄

梟は不苦労(苦労をしないという意味)という当て字が使われる縁起の柄になります。

その丸みを帯びた可愛らしい姿が愛されています。

白鳥(はくちょう)の柄

白鳥の柄

日本書紀に出てくるヤマトタケルは死後に白鳥になったという伝説があり、日本では親しまれている鳥です。

哺乳類の柄の一覧

哺乳類の生活は人の生活の一部にあり、昔から身近な動物として扱われています。

着物の柄としても非常に使われることの多い柄になります。

虎(とら)の柄

虎の柄

虎は日本には生息しない動物ですが、中国では百獣の王とされており、日本の物語でも度々出てくる動物です。

着物の柄としては、その勇猛な姿が愛されています。

虎の柄

猫(ねこ)の柄

猫の柄

着物における猫の柄は非常に多岐に渡ります。

様々なモチーフの猫柄があり、多くの人に愛されています。

蝙蝠(こうもり)の柄

蝙蝠の柄

蝙蝠は西洋では不吉なものとされていますが、日本では蝙蝠の『蝠』の字が福と同じ発音をするため、吉祥文様とされています。

かっこいいイメージのある柄になります。

兎(うさぎ)の柄

兎の柄

兎は月に棲むという伝説があります。

その愛らしい姿とともに、非常に人気のある柄として着物にも登場します。

パンダの柄

パンダの柄

中国を代表する動物の柄です。

象(ぞう)の柄

象の柄

インドでは神の象徴とされる柄です。

昆虫の柄の一覧

自然とともに生活してきた日本において、昆虫の存在は季節を感じさせてくれるものです。

蜻蛉(とんぼ)の柄

蜻蛉の柄

前にしか進まない『勝虫』と呼ばれる蜻蛉は、古くは武士の間で好まれた縁起のいい柄です。

夏とその終わりを感じさせる柄として愛用されています。

蝶(ちょう)の柄

蝶の柄

蝶は幼虫から成虫へと美しく姿を変えることから、女性の美しさを表しています。

羽を広げた幻想的な姿が、様々なイメージで着物の柄として使われます。

海の動物の柄

四方を海に囲まれた日本では、海にまつわる柄がたくさんあります。

魚(さかな)の柄

魚(さかな)の柄

魚は富と幸福のシンボルとして、そしてたくさんの卵を産む子孫繁栄の柄として扱われてきました。

着物の柄として使うと個性的な魅力を演出してくれます。

貝(かい)の柄

貝の柄

貝合わせという貴族の遊びがあります。

そんな高貴な柄として使われます。

着物の柄の種類【自然の柄の一覧】

着物の柄の種類【自然の柄】

日本には様々な自然があります。

その豊かな自然を紋様化して、着物の柄としているんですよね。

波(なみ)の柄

波の柄

寄せては返す波は、母なる海を象徴する柄です。

季節を問わず使え、島国・日本を感じさせてくれる柄になります。

流水(りゅうすい)の柄

流水の柄

生命の源である水の流れを表した紋様になります。

様々な模様と組み合わせて使われます。

稲妻(いなずま)の柄

稲妻の柄

雷文と呼ばれる荒々しい柄で、中国古来の代表的な紋様です。

月(つき)の柄

月の柄

太陽とともに、古くから信仰の対象となった月の柄です。

形を変えるその姿は、魅力的な柄として使われます。

着物の柄の種類【道具の柄の一覧】

着物の柄の種類【道具の柄】

伝統的にある人間が作った道具も着物の柄としてよく使われます。

御所車(ごしょぐるま)の柄

御所車の柄

貴族が移動時に使った華やかな乗り物です。

幸せを運ぶという意味が込められています。

扇(おうぎ)の柄

扇の柄

扇は末広がりの形から将来の発展や繁栄を願う意味があります。

未来への成功を願いたい時の柄としてオススメです。

糸巻き(いとまき)の柄

糸巻きの柄

傘(かさ)の柄

傘

雨や日差しを避けるための傘は、昔は身分の高い人しか使われることを許されていませんでした。

雨の日に咲く花のように、着物の柄としても使われます。

鼓(つづみ)の柄

楽器の柄

舞の伴奏や、能楽の囃子として使われる打楽器です。

日本の伝統的な柄として使われています。

茶器(ちゃき)の柄

茶器の柄

戦国時代に武士の嗜みとして広がった茶道には様々な道具があり、当時の人々はそれを揃えることがステータスとされました。

ひな人形の柄

ひな人形の柄

桃の節句に行われるひな祭り、そのひな人形の柄です。

季節感とおめでたさを表す柄になります。

宝尽くし(たからづくし)

宝尽くしの柄

室町時代より見られる、福徳を招く縁起のいい柄です。

隠れ蓑(かくれみの)

隠れ蓑

天狗の持ち物で、被ると姿が見えなくなります。

隠れ笠(かくれかさ)の柄

隠れ笠

隠れ蓑を同じ素材で作られた、姿を見えなくする笠

宝珠(ほうじゅ)

宝珠の柄

密教道具の一種で、望んだものを出すことができます。

打出の小槌(うちでのこづち)

打出の小槌

大黒天の持ち物で、振ると欲しいものが手に入ります。

巾着(きんちゃく)

巾着

お金やお守り、香料などを入れる袋です。

子字(ちょうじ)

丁子

当時、貴重だった香料の柄です。

宝鑰(ほうやく)の柄

鍵

宝物を守る蔵の鍵です。

宝巻(ほうかん)・巻軸(まきじく)の柄

宝巻宝巻はありがたいお経が書かれたもの、巻軸は秘伝などを記したものです。

筒守(つつまもり)の柄

筒守

宝巻や巻軸を入れる筒です。

分銅(ぶんどう)の柄

分銅

物の重さを量る時に用いるおもりです。

方勝(ほうしょう)の柄

方勝

中国の『雑八宝』のひとつで、首飾りです。

七宝(しっぽう)の柄

七宝

円満が続くといわれる縁起柄。

小紋に使われる幾何学模様

小紋に使われる幾何学模様

日本の幾何学紋様は、それこそ世界中で愛されています。

そんな世界を堪能してみてください。

市松(いちまつ)

市松

正方形を交互に並べた幾何学模様で、奈良時代から伝わる紋様です。

オリンピックのエンブレムに選ばれたり、アニメのキャラクターの衣装になったりと非常に愛されている紋様です。

麻の葉(あさのは)

麻の葉

その名の通り、麻の葉をモチーフにした幾何学模様です。

麻の葉は成長が早いことから『子供の成長祈願』の思いも含まれます。

市松模様と並び、日本の代表的な幾何学模様と言えます。

格子(こうし)

格子の柄

縦と横の非常にシンプルな柄ですが、その間隔やバリエーションで多岐にわたる柄となっています。

鱗(うろこ)

鱗の柄

鱗を紋様化した柄になります。

身体を鱗で守るという意味があります。

矢絣(やがすり)の柄

矢絣の柄

矢羽根の模様を表した柄になります。

矢は真っ直ぐに進むということから、縁起柄として愛用されています。

特に、卒業式での袴下の着物として人気があります。

縞(しま)の柄

縞の柄

縞模様は最もシンプルな柄として、様々なものに使われます。

亀甲(きっこう)の柄

亀甲の柄

六角形が連続的に並んだ、文字通り『亀の甲羅』をイメージした柄になります。

亀は長寿の象徴であり、さらには身を守るという意味もある縁起のいい柄です。

源氏香(げんじこう)の柄

源氏香の柄

香道の中での、お香の種類を表す図柄です。

種類によって縦と横のラインが違います。

刺繍の柄の種類

刺繍は柄を描く為の技法ですが、そんな刺繍にもいろんな種類があるのでご紹介します。

蘇州刺繍(そしゅうししゅう)

蘇州刺繍

中国の蘇州地方で縫われる刺繍です。

汕頭刺繍(すわとうししゅう)

汕頭刺繍

中国の汕頭地方で受け継がれる刺繍です。

ヨーロッパの刺繍の技術と融合させて、作られています。

絞りの柄の種類

絞りも柄を描く為の技法ですが、絞りのやり方によって特徴的な柄となるので紹介します。

鹿の子絞り 有松絞り 有松絞り 有松絞り

モダン柄の種類

着物に使われる柄は伝統柄だけではありません。

和の世界を飛び越えて、様々な柄があるのです。

ハロウィーンの柄

ハロウィーンの柄

今やバレンタインを上回る勢いのハロウィーンの柄です。

帯の柄の種類【正倉院紋様】

帯の柄の種類【正倉院紋様】

奈良時代に建立された正倉院には、東大寺の大倉として様々な品が残されています。

十数万点にも及ぶ宝物は一般的に『正倉院裂(しょうそういんぎれ)』と呼ばれています。

その正倉院裂の紋様を正倉院紋様と呼ぶのです。

豪華でありながらエスニックな雰囲気が漂うその柄は、多くの帯に使われています。

まとめ

ということで、着物の柄についてまとめてきました。

着物の柄は無限に存在します。

さとし
今までなかった柄もどんどん出てきてるんですよね。
その一つを紹介すると、下記の写真のような柄もあります。
トランプの柄
着物好き女子
トランプの柄、おしゃれを楽しむには素敵な柄よね。

着物の自由度が高まると、着物の柄の自由度ももっと高くなるのです。

自分に合った柄を見つけ、そして自由に着物を楽しんでもらいたいものです。

では、よき『きもの』ライフを(^^)y