着物に使われる柄の種類〜墨流し〜【起源と技法とTPO】

着物の柄
●墨流しの着物ってどういう所で着れるの?
●墨流しってどういう技術の染めなの?
●墨流しの柄ってどんなものがあるの?

この記事では、『墨流し(すみながし)』について、以下でまとめていきます。

・墨流し染めの起源と技法
・墨流しの着物の用途とTPO
・墨流しの柄のあれこれ

 

内容に入る前に少しだけ、私の自己紹介を…

さとし
私、さとし。
・着物の営業・販売の仕事を18年
・着物の店舗運営(店長歴)を11年
・現在は独立し、着物の制作にたずさわりながら、全国津々浦々で着物の提案活動をしております

着物に使われる柄の種類〜墨流し〜【起源・技法・TPO】

着物に使われる柄の種類〜墨流し〜【起源・技法・TPO】
さとし
コチラでは墨流しの概要についてお話しします。
大体のことがわかります。

墨流し染めの起源

墨流しは、『墨を水に流し水面に写った模様を写し取る技法』です。

さとし
その起源は『平安時代の宮廷の遊び』といわれ、水に墨を流し歌を詠む短冊にその模様を写し取りました。

海外でも同様の技術があり『マーブル(マーブリング)』と呼ばれます。

 

着物への染めについては墨ではなく、絹地に定着する染料を使います。

墨流し染めの技法

さとし
次の写真は、簡易的な墨流しの技法で半衿を染める手順の写真になります。
墨流しの技法のイメージが伝わればと思います。
墨流し半衿①

水面に浮く染料を垂らします。

 

墨流し半衿②

竹ひごで染料を切って流します。

 

墨流し半衿③

水面の柄を半衿に写し取ります。

 

着物好き女子
へぇ…
こんな感じでできるんだ。
さとし
簡単なものですが、基本的にはこの要領で墨流しは染めていきます。
着物好き女子
着物の反物の長さって、約13メートルもあるから、想像以上に大変だと思うわ。

墨流し染めの着物の用途とTPO

さとし
墨流しの染めの大多数は、カジュアル着物に使われる柄です。
季節感も問わない柄で帯も合わせやすいので、コーディネートのしがいのある使いやすい着物になります。
墨流しの柄を絵羽状で表すこともあり、その場合は訪問着となりますが、やはりややカジュアルよりの使用用途となります。

 

着物好きマダム
帯次第で用途を変えることもできるのが、墨流し染めの特徴でもあるわよね。

着物に使われる柄の種類〜墨流し〜【ギャラリー】

着物に使われる柄の種類〜墨流し〜【ギャラリー】
さとし
色んな墨流し染めの着物を紹介していきます。
楽しみながら見ていって下さい。

 

モノトーンのシックでおしゃれな墨流しの小紋

 

墨流し
色とりどりのモダンな墨流しの小紋

 

墨流しの着物
めずらしい墨流しの柄。

『着物に使われる柄の種類』シリーズ

下記のリンクでは『着物に使われる柄の種類』をまとめていますので、そちらもご覧になってください。

では、よき『きもの』ライフを(^^)y