

首や顔に直接触れる事が多いので『汗』がついたり、お化粧の『ファンデーション』がついたりします。
顔に近い部分なので、汚れは気になりますよね。
さらに、この衿の汚れは放っておくと、定着つまり『変色』してしまいます。
その前に少しだけ、私の自己紹介を…

・着物の営業・販売17年
・店舗運営(店長歴)11年
・現在は独立して、着物の制作に携わっています。
この記事では、そんな着物の『衿汚れ』に注目して以下の事を解消していきます。
・『衿汚れ』を取り除く方法=お直し
大切な着物を守り、快適な『着物ライフ』を楽しむ為の提案になります。
目次
着物のクリーニング【『衿汚れ』に注目して解説】〜予防編〜

まずは『衿汚れ』の予防の話です。

着物の脱ぎ方に注意する
まずは着物の脱ぎ方の注意点です。
着物を脱ぐ時に、『着物の衿』が顔にあたってしまうことがあります。

着物は締めている帯をはずすと、そのまま下に落ちていきます。
そのイメージで着物を脱ぐと、『衿汚れ』が付きにくいんですよね。
着物を『姿勢よく』着る
日本人は基本的に『猫背』と言われます。
楽な姿勢がそれだからなんですが、猫背になると首が『衿』にあたって、汚れがつきやすくなります。
なので、『姿勢よく』着物を着ることで『衿汚れ』を防止することができるです。

これは、着物を楽しむ上で大事なことね。
『着姿』も『衿元』も綺麗に見えると、着姿に自信が湧いてくるんですよね。
衿をむやみに触らない
これは『単純な発想』ですが、着物を着ている時に手で衿を触らないということです。
『クセ』もありますが、着物を着てると『衿元』って気になって、よく触ってしまいます。

衿が開いてしまうような着方をすると、どうしても衿元が気になって触ってしまうことが多くなるの。
着物の『綺麗な着付』を覚えることは、すべてにおいていいことなんですよね。
ガード加工【着物好きの必須加工】
ガード加工という水汚れをはじく撥水加工があります。
この加工は『着物を守るため』の、最善の加工になります。
着物の仕立て時や、クリーニングの後に『ガード加工』をするというやり方もありますが、部分的に『ガード加工』ができるスプレーもあります。

オススメです!
着物のクリーニング【衿の汚れに特化して解説】〜お直し編〜

どんなに対策してても、『衿汚れ』がついてしまうことはあります。
そうなった場合の、対応策(→お直し)をまとめていきます。
衿汚れ【段階的に解説】
『衿汚れ』で1番多いのは『ファンデーション』によるシミです。
ファンデーションは主に『油性成分』でできていますので、『クリーニング(=丸洗い)』で落とすことができます。
『衿汚れ』がつきたて
なので、汚れが付いた時にできる限り早急に対応することが重要になります。
『丸洗い』は着物の専門店であれば扱っていますので、相談してみるのがいいと思います。
最近では、インターネットを使った宅配クリーニングもたくさんあります。
価格の相場は大体3000円くらい(業者によって違いあり)です。
価格については下記のリンクでもまとめていますので、参考にしてみて下さい。
定着(変色)
問題は、その『ファンデーション汚れ』を放置しすぎて、生地自体の色を変えてしまっている場合です。

そうなると、汚れを取り除くことができないんですよね。
それでもそれを直そうとしたら、『色をかける』しかありません。
例えば、黒の着物である部分が白っぽく『変色』しているのなら、その部分を周りと馴染むように調整しながら黒の色をかけていく(塗っていく)んですよね。
こうなると、これはクリーニングの領域ではなく『染色』の領域です。
当然、手間がかかるので期間と費用がかかるんですよね。
まとめ
ということで、『衿汚れ』のクリーニングについての【予防と対策】をまとめてきました。
『衿汚れ』を気にするということは、着物もその着姿も美しくなるということです。
まずは、そこを目指して欲しいんですよね。
その上で、大事な着物の『汚れ』には『早急に対応する』ことが何よりも大切です。
気持ちよく着物を着て、もっと着物を楽しんでいただけると嬉しく思います。

では、よき『きもの』ライフを(^^)y