

実際、現場でもそれを明確にわからずに、クリーニングに出す人もいたりするものです。
ということで、この記事では着物のクリーニングの方法について解説していきます。
内容に入る前に、少しだけ自己紹介を…

・着物の営業・販売を17年しています
・着物の店舗運営(店長歴)11年
・現在は着物の制作にたずさわっています。
この記事では、以下の着物のクリーニングの方法をお話しします。
・従来の着物は『洗い張り』による洗濯
着物のクリーニングの方法がわかると、いざ行うときの予備知識となります。
知っていると知らないでは、安心感は格段に変わってきますよね。
目次
着物のクリーニング方法【今の主流を解説】


着物はそのままの状態で水洗いすると、縮んでしまうのでそのやり方しかなかったんです。
洗い張りをすると仕立て直すという作業も必要になり、かかる費用が大きくなるんですよね。
一般的な着物のクリーニング方法は『ドライクリーニング』
そんな中、現代ではドラム式洗濯機による石油系溶剤を使った『ドライクリーニング』が、着物のクリーニングの主流となっています。
この方法により、着物をそのままの状態でクリーニングができるようになり、かかる費用も大幅に抑えることができるようになったのです。


水を使わないので着物が縮むことはありません。
油分の汚れは落とすことができますが、水溶性の汚れは落ちないという特徴があるんですよね。
着物のクリーニングてよく聞く『丸洗い』って何?

クリーニング後にはシワを伸ばしなどの補正もするのですが、それらの加工を全て合わせて『丸洗い』という名称を使うんですよね。
『丸洗い』でどこまでの加工をするのかはその業者によってまちまちで、それが値段の差になっているのです。

あらゆる技術を使った『染み抜き』

その場合は、『染み抜き』という手作業になります。
シミの種類と成分によって薬品を使い分けシミを取り、場合によっては脱色してもう一度色をかけなおしたりします。

方法を尽くせばどんな汚れでも落とす(補正する)ことができますが、それによって当然料金は上がります。
【従来編】本格的な着物の洗い方



洗い張りは『でき上がっている着物を解く作業』から始めていきます。
その分解された着物を反物の状態にするために縫い合わせていきます。
反物の状態になったら水洗いするのですが、生地が縮まないように板に張ったり『伸子』と呼ばれる物で張って、水洗いをしていくのです。

そして張った状態で乾燥させます。
ここまでが『洗い張り』の作業となるのですが、着物として着るためにはここから仕立てをしなければなりません。


ただ何せ大掛かりな作業になりますので、クリーニングのコストとしてはかなりかかるんですよね。
まとめ
ということで、着物のクリーニングの方法についてまとめてきました。
着物のクリーニングも技術の革新があり、手軽に使いやすくなっていることがわかっていただけたと思います。
こういった情報を正確に知ることで、着物のクリーニングを安心して利用することができるでしょう。
では、よき『きもの』ライフを(^^)y

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